ぱいたんイズム

とあるゲームプランナーが思いつくまま書くブログ

就活生を見守る春

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こんばんは、ぱいたんです。

最近、スーツ姿で就職活動を行う学生さんを街でたくさん見かけるようになりました。

採用情報の解禁が3月からだったはずなので、就活生の動きも活発になってきたことと思います。

スマホで地図を見ながら慣れないオフィス街を右往左往したり、スタバでコーヒーでも飲みながらESを書いたり。

そんな就活生の姿を見かけると、自分が就活をしていた時の思い出が蘇って、思わず
「きっと大丈夫! 頑張りすぎずに、頑張れよ!」
と、ひそかに心の中でエールを送っています。

ひっそりと控え目ですが、応援の熱量は松岡修造氏に勝るとも劣らない勢いです。

就活を振り返る

栄光への船出

数年前、まだ僕が某ゲーム系専門学校の4年生だった頃にさかのぼります。

当時の僕は、幼少期の自分が志した夢を実現するべく、ゲーム業界だけに絞って就活をスタートしました。

そして、夢を抱いた若者を待ち受けるお祈りの嵐。

しかし、「まぁまぁ、なんとかなるっしょ!」と楽観的な僕は学内の面接対策もロクに受けず、たいして履歴書も直さず、ひたすらチープな書類を送っては祈られる日々が続きます。

お祈りに次ぐお祈り。
神様でもないのに、これほど誰かに祈られるという経験をするとは思いませんでした。

そして、必死に頑張る就活生の皆さんを見て、今の自分は改めてこう思うわけです。


なんとかなるわけない。

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そして迷走

悠々自適な祈られ生活も数か月続けば、さすがに当時の自分も焦りを感じます。

現実が見えてくると、自信も失います。
いやちょっと待ってもうやばいやばい俺ゲーム業界無理やろ、と。

同じ夢を目指し、ともに学ぶ友達も苦戦する様子を目の当たりにするうち、ついに一人の若者の心は折れました。

それはもう見事に、ポキッと。


そして、心が折れる音を合図にして、ゲームとは関係ない企業を志望しまくりました。

居酒屋、パチンコホール、スーパーマーケットの店長候補などなど。

今まで見向きもしなかった仕事で、自分の未来をつないでいこうとしたわけです。


なんとかなるわけない。


子供のころからゲーム三昧で、ゲームプランナーになろうと4年間勉強してきて、急な方向転換。

企業研究もせず、手当たり次第に応募。

当然、うまくいくわけがない。
完全に就活をナメくさってます。

最初からその仕事を目指して就活している人もたくさんいる中で、自分が優位に立てる要素などあるわけもなく。

明らかに付け焼刃の情報で面接に挑んできたド素人を、企業が採用するわけもなく。

そんな自分を、しっかり売り込めるわけもなく。

はじめから結果は決まっていました。
お祈りの嵐です。

ゲーム業界への長く険しい道のりで痛感した、己の無力さ。
自分の心に嘘をついて無謀な就活を続けた、自分自身への苛立ち。

そうして再びズタズタになった心を引きずり、僕は最後の賭けに出ます。

やるだけやってみる、の精神

その当時1社だけ、書類を送って選考結果待ちだったゲーム会社がありました。

そこに落ちたら、就活をやめよう。
そう決めたのです。

もちろん、その先のことなんて考えていません。
落ちたら落ちた時に考えようという、今思えば雑な覚悟でした。

そんな気持ちで結果を待っていると書類選考に通過し、一次面接に挑み、やがて最終面接まで進みました。

そして、面接官の「将来は、どんな人間になりたいですか?」という質問に

はい!!
みんなのお母さんのような存在になりたいです!!!

と元気よく答えた若者は、その会社で念願の内定を頂くことになるのです。

とんだ物好きもいるもんですね。

ちなみに、ここで新卒入社した会社は、現在勤めているゲーム会社ではないんです。
このあたりの紆余曲折は、また別の記事で。

まとめ

就活は、いわゆる「大人」と呼ばれる存在になるための荒療治のようなものだと思っています。

気ままにダラダラと過ごしてきた子供たちが、将来のことや自分自身のこと、社会や人生における自分の現在地点を嫌でも確認することになるイベントです。

就活をしていた当時はつらい思いばかりしていたし、今思い返してもつらい思い出ばかりです。

ただ、甘ったれた自分の根性を強制的に叩き直したのは、ほかでもない就活です。

非常にしんどかったので、ジャパニーズヒップホップのように「マジ感謝」なんて感情は抱きませんが、就活なくして今の自分はないだろうと思います。

だからこそ、同じく就活という難関に立ち向かうスーツ姿の新米戦士たちを見ると、同志として心から応援したくなるのです。



いけいけ、がんばれ、就活生!

だけど、あまり頑張りすぎんなよ!

しんどくなった時は、ゲームでもやってリフレッシュしよう!


...というわけで、就活生を見て思ったことをダラダラ書くという記事に仕上がりました。

根気強く最後まで読んでいただいた方がいらっしゃれば、心より御礼申し上げます。


さて。

せっかく就活生に触発されたので、次回から数回に分けて「ゲームプランナーとして必要とされるスキルや知識」について書いてみる予定です。

僕の経験をもとに、業界のリアルも交えながらまとめていきます。

プログラマーやデザイナーに関してはあまり詳しく書けるほどではないですが、もしゲーム業界に就職を考えている人がいらっしゃれば、何かのお役に立てば幸いです。


それでは!